2012年7月12日木曜日

ソードアート 10巻 感想。


ほぼ全編に渡って書き下ろしって書いてあったから、WEB版と話を大きく変えたのかなと思っていたけれど、大きな流れは変わってなく、追加エピソードがあっただけでした。

 というか、はじめの5分の2くらいなんて、一部追加部分があったものの殆どWEBのままじゃない。半分より多かったらほぼ全編なのか、とそこにまず驚きましたかねw


内容自体は相変わらず面白かったので、買って不満とかってわけではないです。では感想行きます。ネタバレの嵐なので、少なくとも10巻は読んでからでお願いします。



本編ですが、ようやくソードアートオンラインの本番が始まってきたかなと感じました。


人間とは異なる、ただパターンを増やすだけの人工知能から、ボトムアップ型の人工知能、つまり真の意味で人間と同じ仕組みをもつ人工知能へのブレイクスルーを目指し、開発を進める企業ラース。

UW にダイブしいるキリト君はこの新種の人工知能達と長い時を過ごし、何を思うのか。このような人工知能の話題には付き物の、彼らの人権問題などについても大きなテーマとして扱われていくことは今巻を読めば明らかだと思います。

茅場さんが目指したものをキリト君はどう捉えるのか?キリト君がSAO、ALO、GGOを通して、仮想の世界に感じてきたこととはどのようなものであるのか?既刊で、折に触れては出てきた話題だったと思いますが、そこから予想される彼の考え方はどの様な結果を導くのでしょうか。

このアリシゼーション編にきて漸く、ソードアートオンラインという作品は、伝えたいことを述べていく段階にさしかかったと言えるんじゃないかなと思います。1章目、つまり文庫の1巻を読み終わったときには、SAO 終わっちゃったのにソードアートオンラインが続くのかと驚いたのも懐かしい話です。きっとそういう話題が今回のアニメ化でも出てくるんでしょうね。

そしてこのように、テーマを描くエピソ-ドだったからこそ、微妙な部分は多かったにせよ、アリシゼーション編は人気だったのでしょうね。



前巻でソードスキルが追加されたことに驚きましたが、今巻を見る限り、良い方向へ変化していく気がします。Web版で唐突感が否めなかった部分のうち大きな2つに対して、だいぶフォローが入ってきていました。それ以外でも、沢山の補足や修正が入っていて、凄く良かったです。


Webと話の流れを大きく変えたわけではなかったんだと思う旨を最初に述べましたが、自分は完全に新たなストーリーにして欲しいと思っていました。テーマを描くのが優先され、あとは単純に滅茶苦茶長かったこともあったのか、かなり不満に感じる部分があったのです。

しかしこの巻を読んだら、ちょっと安心しました。この調子で丁寧に練り直してやってくれれば、1巻をこえるエピソードになってくれるのではと期待しています。

なので、Webを読んでた人もアリシ編だけでも再び買ってみるとよいかもしれません。 


あとは、明確にシンイとかの用語使ったり、加速中の記憶の話題を出したりと、アクセルワールドを意識した書き方にしていたのも驚いたことの1つでしたかね。 というかこれも、上で書いた大きな2つのフォローに含まれる話なんですがね。



こないだのリズベットエディションにてリズは多少出てきましたが、シリカのエピソードは本当にないですよね。非常に悲しいです。リーファとシリカ好きな僕は、2人の出番のあまりの少なさに落ち込み気味です。そんな中、今回の裏表紙は救いでした。まさに「MORE DEBAN」、心からお願いいたします。



そういえばこの巻の中だけでさえ、アスナの言動とか性格がかなりブレてるように感じたました。1層、2層あたりのエピソードや、アニメ関連のエピソードで、引っ張られちゃったのかな・・。

次の巻は、また短編だそうですね・・。アリシゼーションの流れがぶった切るのもなんか嫌ですし、そもそも同人や個人HPだったからこそ、アスナやそれ以外に関しても設定の色々な矛盾なんかが許容されてたんじゃないのかなと思いますから、それを公式の文庫として出版しちゃ駄目でしょうと言いたい。正直、なんか微妙です。

ファンサービスとしてネットで連載してくれてるのとか、気になる各層の話を書いてくれるとか、すごく作者さんは良い人ですし、大いに嬉しいのですがね。

もしペースが間に合わないことが原因なら、素直に1ヶ月とかでも良いじゃないですかと思いますけどね・・。

文句があるなら買わなければいいのかもしれないですが 、途中抜けるっていうのも何か微妙ですから。シリーズ物だと基本こういう人ばかりでしょうから、あえてこういう売り方してるのかと思うと、もうあれですね。せめて1層2層のエピ+書き下ろし1つ位は入れて欲しいところです。

こういう出版する内容だとかを決定してるのは作者さんじゃないんでしょうけど、一体誰なんでしょう。冷静に考えると、たかだか1冊600円とかの文庫本に求めすぎかもしれませんと反省です。




アニメ化に関して少し。

心理描写とかの補足は素直にありがたいし、もはや原作のトレースは完全に諦めて、アニメの良さってものを前面に出していって欲しいと思います。アニメでは、アニメの都合でアスナさんが大いに推されるんでしょうけれど、それは正直なとこ憂鬱ですね。

原作にも影響を与えそうで嫌です。 ちょっとしたところでアスナを必要以上に出してくるとか。気になりだすとかなり気になってしまう。なんか1巻以外では、正妻ポジのはずが、どうしようもなく空気の薄いキャラってイメージだったんですがw

メインの話だと、ALOでもGGOでも今回のアリシでもアスナがキリトと一緒に行動できない仕組みだったから、空気化してしまったんですかね。あとは、他に魅力的なキャラが多すぎるってのも問題でしょうかね。

この際ですし、アニメをきっかけにアスナさんを好きになれるようにしてみようかな。


あと、番宣ポスターとか公式で使われてる画像とかの、後ろの子ってユイですよね?サチって書いてるサイトを見かけて、ちょっとあせりました。確かに髪型じゃ見分けつかないですが、サチならあんな格好してないですよね、たぶん。確信は抱けないですがw

以上ですー

0 件のコメント:

コメントを投稿